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「高齢」に関する検索結果
Q9
腎臓病の母の運動不足が心配です。
- 相談者
- 保存期患者、73歳、女性
- 相談内容
- 母についての相談です。クレアチニン値3.56で薬と食事療法を行っています。
寒い、疲れると言って殆ど外出せず、運動不足が心配です。外出すると足がむくむといい、ますます家に引きこもってしまいます。
寒さを人一倍感じるのは、腎臓病のせいでしょうか?食事療法のせいでしょうか?(蛋白摂取量が約20g/日)また、足がむくむのは腎機能が低下しているためでしょうか?
運動不足にどのように対処すれば良いのか、アドバイスをお願いします。
- 回答
- ご質問にお答えする前に患者さんの腎機能について説明させてください。
多くの薬剤(主として降圧薬)を服用し、厳格な食事療法(蛋白制限)をされていて、現在のクレアチニンが3.56mg/dLということですので、73歳の日本女性の腎機能としては推算GFR(糸球体濾過量)が9.5mL/min/1.73m2程度となります。推算GFRは、15mL/min/1.73m2未満で治療によっても腎不全症状が改善されなければ透析導入を考慮し、6mL/min/1.73m2未満となれば症状がなくても透析導入が推奨されています。
すなわち、この患者さんの慢性腎不全は、近い将来に透析導入の準備が必要であるとともに、腎不全に伴う合併症を伴いやすくなっている状態と考えられます。透析導入前の腎不全(保存期腎不全)の時期に起こる合併症には、腎性貧血、心不全、甲状腺機能低下症など多くの疾患があります。貧血は動悸、息切れ、全身倦怠感、頭痛、狭心症などの症状がみられ、心不全でも動悸、息切れ、呼吸困難、浮腫などが認められ、いずれの場合も身体活動や日常生活が制限されます。また、甲状腺機能低下症では、無気力、易疲労感、寒がり、動作緩慢、体重増加、便秘、浮腫、高コレステロール血症などの症状が出現します。そして、保存期腎不全期にはこれらの合併症が同時に認められることもあります。
体重、血圧、貧血の程度、糖尿病の有無など詳細なことはわかりませんので断言はできませんが、この患者さんは、運動不足というよりも運動しにくい病状であるように推察いたします。
慢性腎不全、腎性貧血、心機能、甲状腺機能検査など総合的評価が必要ですので、必ず主治医の先生に相談してください。
Q11
eGFRをこのまま保つために自分でできることはないでしょうか?
- 相談者
- 保存期患者、81歳、男性
- 相談内容
- 父についての相談です。血清クレアチニン値3.09、GFR6.0です。食事療法は塩分6g制限の食事を取っています。腎臓病の他に軽い認知症があり、四国の田舎に母と二人で住んでいて、近直、東京の私の近くに住みたいと希望もあり、そのようにする予定です。担当医によるとeGFR16.0の数値がネックになっているようで、あと三ヶ月後には、透析をした方がいいといいます。何か他にeGFRの数値を上げる方法はあるのでしょうか?
- 回答
- 81才という年齢から考えると腎硬化症(腎臓での動脈硬化;年齢や高血圧が原因となります)による慢性腎臓病と思います。
尿所見や貧血の程度がわかりませんが、慢性腎臓病では、特に
1)高血圧 2)蛋白尿の程度 3)貧血
が腎機能悪化(進行)の大きな要因になります。また、それに加えて(肥満、脂質異常症、高尿酸血症、糖尿病、喫煙などの)生活習慣病が悪化の要因となります。
現在、処方されている薬の内容をみると、現在の担当医の先生がこれら(上記)についてほぼ網羅しているように思います。
したがって本人にがんばって頂くことは(年齢的に無理しない程度で、また、お母様に負担がかからない程度でよいと思いますが)
1、安易に痛み止めなどを使わない
使う際には、主治医の先生にたずねてから
2、自宅での体重および血圧のチェック
3、減塩(塩分6gでよいと思います)の継続
ができれば、もうしばらくは腎機能(eGFR)の安定化がはかれるのではと思います。
近々、転居の可能性があるとのことで、現在の主治医と今後の住まいでの担当医とのバトンタッチがうまくいけばと思います。
Q22
心臓病に新薬服用で腎機能低下、腎臓専門医を受診すべきでしょうか
- 相談者
- 保存期患者、89歳、男性(相談者:患者家族)
- 相談内容
- 不調で病院を受診したところ、心臓病の新薬(1年前から服用)が原因で腎機能が落ちているので、元の薬に戻すよう言われ、そうしました。検査結果は血清クレアチニン値2.10mg/dLH、 eGFR 23.8mL/minL、高程度の腎機能低下と知り愕然としました。薬の副作用で低下した機能は回復するのでしょうか? 腎臓の専門医を受診した方がよいでしょうか? 腎臓のお薬は処方されていません。
- 回答
- まず、新薬を服用される以前の腎機能を推定する必要がありますが、これだけの情報ではできません。クレアチニンが1.0㎎/dl と仮定しますと糸球体濾過率(GFR)53.5ml/分/1.73㎡となり、年齢だけでも腎機能は低下していると考えられます。
新薬の服用が腎機能低下の主たる原因とすれば、中止されることである程度は回復するかもしれません。しかし、年齢から言って腎機能は新薬服用前にも低下していたと推察されますので、完全な正常値まで回復する可能性は低いと考えられます。 腎臓の専門医にご相談されることをお勧めいたします。
Q8
具体的栄養指導がなく戸惑っています
- 相談者
- 保存期患者の家族、40代、女性
- 相談内容
- 母(78歳)は主治医からもうすこしで透析導入といわれています。しかし、とくに何のアドバイスもありません。栄養士に食事療法のことを相談しても、はかりではかる必要はないといわれ、読んだ本との違いに戸惑っています。
- 回答
-
腎臓の働きや症状に応じて、たんぱく質、エネルギー、食塩、水分、カリウム等の摂取量がきまります。それらの摂取量を算出するためには標準体重が必要になります。1日のエネルギー量は肥満の程度や血糖のコントロールの状態などでも異なってきますし、たんぱく質の摂取量は腎機能によっても異なります。
やはり、細やかな食事指導を受けることが必要になりますので、もう一度栄養相談室にいき、1日の栄養量、食品構成、塩分量、特殊食品の使用方法などを聞いてみてはいかがでしょうか。また、腎臓教室などを他院の患者さんに開放している病院もありますので、参加してみるとよいと思います。
*食事療法の基本
たんぱく質は腎機能に合わせて制限します。必要なたんぱく質量の50〜60%は、良質なたんぱく質(卵や肉類、魚類など)からとるようにします。また、たんぱく質を効率的に利用するために、十分なエネルギーをとることも必要です。マーガリン、マヨネーズ、ドレッシング、植物油などの油脂類をうまく使用したり、春雨、マロニーといったでんぷん食品を利用しましょう。
食塩の制限は、1日6g以下とされていますが、浮腫や血圧によって異なってきます。ただし、必要以上に厳しく制限すると脱水症状になるので注意が必要です。
水分は病状に合わせて制限します。汁物、スープ類は避け、鍋物、お粥、雑炊は控えます。果物、豆腐、アルコールなど水分の多い食品も控えましょう。
血清カリウム値が高い場合は、コーヒーを1日1杯程度とし、そば茶、どくだみ茶は避けます。豆類や生の果物(バナナ、メロン、アボガドなど)も控えます。野菜を食べるときは、30分〜1時間流水にさらすか、ゆでこぼしてから使用しましょう(なお、ゆで汁は捨てるように)。
Q9
高齢でもタンパク制限をした方が良いのでしょうか?
- 相談者
- 保存期患者、71歳、男性
- 相談内容
- 糖尿病があり12年前からインスリンも使っています。糖尿病の主治医から腎臓病専門医を紹介してもらい、たんぱく制限の食事を指導されました。しかし、70歳以上の場合、タンパク制限をしない方が良いという情報も聞き、迷っています。
- 回答
-
ご質問は、低タンパク食療法に対する懸念があるということかと思いますが、あなたの指示されている制限は、理想体重あたり約0.8g/日という比較的穏健なタンパク制限ですので、経験ある主治医の管理の下で試してみる価値はあると考えます。
あなたの場合、推算糸球体ろ過値(eGFR)は、28.9ml/分で、CKDステージ分類ではステージ4の入り口に相当します。日本腎臓学会が発行している「CKD診療ガイドライン2009」では、この時期のCKDにおいて、タンパク制限が進行を抑制するのに有効としています。そのことは、70歳以上の患者さんにおいても、あてはまるものと考えられます。
ただ、低タンパク食事療法においては、タンパク質の制限を守ろうとするあまりにエネルギー(カロリー)摂取量が足りなくなることがあり、そうすると、体重が減ったり、かえってデータが悪化したりする可能性もあります。
ですので、主治医や管理栄養士の指導のもとで行うことが大切です。
Q14
87歳の父。クレアチニンが少し高いですが、食事も好きなものをやめさせるべきでしょうか?
- 相談者
- 保存期、87歳、男性(相談者:患者家族)
- 相談内容
-
父親87歳で高血圧あり、クレアチニン1.29eGFR40.7です。
専門医の診察をうけたほうが よいのでしょうが 少しマイペース病(認知?)のため 内科医に高血圧の薬もらいに行く以外 いやがります。娘として 低たんぱく食を考えているのですが 好きなものを完全にやめないといけないのでしょうか?卵好きでお饅頭好きで小麦粉もタンパクが高いようです。
今は米を減タンパク食用にかえて 肉魚ほどほどとかんがえていますが、どうでしょうか?
- 回答
-
87年間の食生活を変えるといのは相当難しいことです。
クレアチニン1.29eGFR40.7とのことですので、まだ少し余裕があります。徐々に理想とする形に誘導してあげて下さい。まずは、今は米を減タンパク食用にかえるという方法は賢明です。
できれば、デンプン米に変えてください。それだけでも相当の低蛋白食事療法になります。
Q15
腎不全と言われ、果物を食べてはいけないと言われました。
- 相談者
- 保存期、75歳、男性(相談者:患者家族)
- 相談内容
- 父が病院で腎不全と言われました。現在は、薬と食事療法を行っています。医者からは、果物は食べてはいけないと言われましたが、腎不全の方は、果物は、本当に食べてはいけないのでしょうか?後、食べてはいけないものはありますか?
- 回答
-
お父様が、腎不全といわれたとのこと、さぞご心配のこととお察しいたします。
この文章だけではどの程度の腎不全であるか見当がつきませんが、果物を食べないようにとの指導があったということは、カリウムの値が高いのではないかと推察いたします。
食べ物の中に含まれるカリウムは、通常、一旦体に吸収された後、不要な分を尿として排泄しますが、腎臓が悪くなると、うまく排泄できず、体の中に蓄積されてしまいます。
カリウムが体に溜りすぎると、不整脈が出たり、最悪の場合は心不全をおこしたりします。
そこで、透析直前の保存期の方など、腎臓が悪く、カリウムを正常に排泄できなくなってしまった方の場合は、食事からのカリウムの摂取を制限することが必要となります。 果物には、カリウムが多く含まれるため、食べないようにと指導があったのではないかと思います。
野菜にもカリウムは多く含まれていますが、水に溶ける性質がありますので、生で食べず、ゆでこぼしたり、水にさらしたりして、カリウムを抑える工夫をしてください。 それでも、カリウムの高い状態が続く場合は、カリウムを吸着する薬が処方されることもあります。
「なぜ制限する必要があるのか?」を理解することは、食事療法を行う上で、とても大切ですので、ご不明なことがあれば、是非、主治医や栄養士さんに聞いてみてください。
どうぞお大事に。
Q7
父が透析一歩手前と言われました。透析になったら生活面で何に気を付ければ良いでしょう?
- 相談者
- 保存期、76歳、男性(相談者:患者家族)
- 相談内容
- 私の父のことなのですが、腎臓病がひどくなり担当の医師から透析一歩手前だと言われたそうです。透析になったらどんなことに気をつけたらいいですか?生活面での注意や進んでしたらいいことなどあれば教えてください。また、食事についても教えてください。塩分とか医師は全く使わない方がいいと母には言ったそうです。味のつけ方とかアドバイスお願いします。
- 回答
-
腎臓病がひどくなり、透析の一歩手前と言われたとのことで、透析に入られてからの、生活管理面、食事療法などに関してのご質問と、拝見いたしました。また一部のご質問は現在の状況に関しての内容と拝見いたしました。
透析にはいったらどのようなことに気をつければよいかに関してですが、透析を始める時は、入院して開始しますが、透析治療で安定すると自宅に近い透析施設への通院透析治療となります。週3回通院して、1回4~5時間透析を行う治療が継続されます。
このような状態になりますと、体の活動性がよくなります。透析日以外の日は、積極的に運動をしたり、生活を楽しむことが可能となります。食事療法は、透析にはいっても、必要です。透析にはいっても、100%腎臓の機能を補充するわけではありませんから、透析と次の透析までの間の体重管理や、血液の老廃物の増加や、カリウムなどを適正に管理するために、塩分制限、蛋白制限、水分制限、カリウム制限などの基本は必要です。
保存的管理(自分の腎臓の働きで、出来るだけ透析を遅らせるための管理)の時期での蛋白制限、塩分制限などの食事制限は、透析療法にはいりますと、やや緩和されます。
医師から塩分は全く使わない方がよいと、いわれたとのことですが、現在は、透析をせずに、ご自分の腎臓の働きを温存するために、塩分を少なくするよう、アドバイスをされていることと判断されます。この時期での塩分制限に関しては、一日5~6gくらいが推奨されます。味噌汁、漬物、つくだに、のりの瓶詰などをやめて、食事の味付けを薄味にすることで、塩分は1日6gくらいとなります。また、練り製品(かまぼこ、ハムなど)は塩分が多くなります。味付けには酢や、からし などを使って工夫されるのがよいでしょう。
以上 患者さんの具体的な状態がわかりませんので、一般的な回答をさせていただきました。お父上のことで今後、いろいろなご心配なことありましたら、また具体的な今後の治療に関してなどは、主治医の先生ともよく御相談されお話を聞いて、ご家族としてご理解される機会をつくられるとよいかと思います。
Q26
高齢透析患者、夏の生活注意点をおしえてください
- 相談者
- 血液透析、74歳、男性(相談者:患者家族)
- 相談内容
- 74歳の父親。猛暑の時期、中水分制限(800cc以内)があると熱中症対策の一つである水分をこまめに取ることができないので、どうしたらいいのかと困っています。
- 回答
-
夏の生活注意点ですが、透析をしている方は、一般の方のように、暑いからといって水分補給をこまめにするという訳にはいきません。そこで、先ず熱中症になる可能性のある日中の外出を極力避け、朝夕の涼しい時間帯を選び外出なさるようにしてください。
透析患者さんの場合は、余分な水分がそのまま体に蓄積すると大変なので、水分の取りすぎには、特に気をつける必要があります。
さらに健常者には、塩分の補給も大切ですが、透析患者さんは、決して塩分を取りすぎてはいけません。
透析をしている方は、健常者と同じように考えないほうが安全です。
Q30
90歳の母、透析6年、今後についてのご相談です
- 相談者
- 血液透析、90歳、女性(相談者:患者家族)
- 相談内容
-
母が血液透析を始めて6年になります。シャントの作り替えや、人工血管など、様々な手術や治療を施し、今はもう選択肢が無くなった状態です。
それは死を意味することですが、母も私たち家族も覚悟をしています。問題は、透析を止めた後の尿毒症などの緩和ケアです。自宅でも病院でもなんとか苦しまないで旅立つ方法はないのでしょうか。癌の緩和ケアなどは情報が沢山ありますが、腎臓病に関してはまったくありません。
ちなみに母はこの腎ネフローゼ以外は何の病気もありません。頭も、心臓もしっかりしており、糖尿もありません。母は何度か尿毒症の苦しみを経験したことがあり、死よりもあの苦しみの恐怖に怯えている状態です。
- 回答
-
維持血液透析に必須の血管アクセス(シャント)が機能しなくなり、再作製が不可能か著しく困難な場合には、次の3つの選択肢があります。
1)血管カテーテル法でシャントを代用する(頚静脈か大腿静脈に管を挿入留置します)感染症が一番怖い合併症です。
2)血液透析を断念して、腹膜透析に変換する。病院で腹膜透析の訓練を受けて、家庭で自己実行するのが一般的ですが、高齢者の場合には介助者が必要になります。ずーっと入院できればいいのですが。腹膜カテーテルを腹腔内に入れる手術が必要です。
3)透析療法を中止して、保存緩和療法とする。
患者さんはご高齢ながら意識や心機能がしっかりしているようですから、1)2)の選択でしょうか。主治医との相談・検討が必要です。
尿毒症のご心配は分かります。もし、余命が短いと判断されれば、鎮痛・鎮静をさまざまな程度に行うことが可能です。苦痛を回避できますが、傾眠がちになりましょう。
なお、無尿の患者さんが透析を止めると5-10日で命の終焉を迎えます。