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「腎臓専門医」に関する検索結果
Q7
かかりつけ医で腎臓機能の低下を指摘されました。腎臓内科を受診すべきでしょうか?
- 相談者
- 保存期患者、52歳、男性
- 相談内容
- 高血圧治療を受けている医院で、血液・尿検査の結果、腎臓機能が若干低下していると言われました。
検査値は、血清クレアチニン0.98、BUN14.3、TP7.2、Alb4.4、UA4.9ですが,腎臓内科等の受診は必要ないでしょうか?何年程度で進行するものでしょうか? 血圧の薬としては、ミカルディスを飲んでいます。
- 回答
- 腎機能が若干低下しているとの指摘を受けたとのことですが、血清クレアチニン(Cr)0.98、そして年齢52歳、から計算した腎機能(eGFRといいます)は eGFR:63.8ml/minです。
これは腎機能がおよそ64%であると言うことです。
腎機能が60%以上で、かつ尿所見、蛋白尿がなければ、腎臓病ではなく、特別な食事療法や薬は必要ありません。
しかし今後血清クレアチニンの上昇(eGFRが50ml/min以下)や尿の蛋白尿が出現してきたら、腎機能が低下していると考えます。貴方の場合、おそらく高血圧が原因と言うことでしょう。
腎機能は血清クレアチニン値と年齢の2つの要素から計算できます。これは専門医でなくてもできますので、尿検査と一緒に時々(年2回程度)調べてください。
腎機能の程度を考えると、腎臓内科の受診は現在のところ必要ありません。
ただし、高血圧はコントロール不十分が長期(20-30年)に渡って続くと、合併症 例えば動脈硬化、狭心症 脳梗塞などが将来発症する可能性があり、また腎硬化症という腎臓病の合併症(透析に至る)も発症する可能性があります。従って、薬の服用に加えて、食事療法(塩分制限7g以下に、また野菜と魚を多くとる、鳥豚牛、アルコールは多くとらない)、運動療法(週3日以上の40分の有酸素運動)を行って、内臓肥満防止と血圧を130/80以下にコントロールしてください。
現在服用しているミカルディスは腎保護作用がある降圧剤です。
現在の貴方の体に不安を持つ必要はありませんが、将来の合併症を防ぐには、先述した内容を日々実行する、決意と努力が必要です。かんばってください。
Q22
心臓病に新薬服用で腎機能低下、腎臓専門医を受診すべきでしょうか
- 相談者
- 保存期患者、89歳、男性(相談者:患者家族)
- 相談内容
- 不調で病院を受診したところ、心臓病の新薬(1年前から服用)が原因で腎機能が落ちているので、元の薬に戻すよう言われ、そうしました。検査結果は血清クレアチニン値2.10mg/dLH、 eGFR 23.8mL/minL、高程度の腎機能低下と知り愕然としました。薬の副作用で低下した機能は回復するのでしょうか? 腎臓の専門医を受診した方がよいでしょうか? 腎臓のお薬は処方されていません。
- 回答
- まず、新薬を服用される以前の腎機能を推定する必要がありますが、これだけの情報ではできません。クレアチニンが1.0㎎/dl と仮定しますと糸球体濾過率(GFR)53.5ml/分/1.73㎡となり、年齢だけでも腎機能は低下していると考えられます。
新薬の服用が腎機能低下の主たる原因とすれば、中止されることである程度は回復するかもしれません。しかし、年齢から言って腎機能は新薬服用前にも低下していたと推察されますので、完全な正常値まで回復する可能性は低いと考えられます。 腎臓の専門医にご相談されることをお勧めいたします。
Q24
クレアチニン1.1だが、腎臓専門医にかかったほうがよいでしょうか
- 相談者
- 保存期患者、76歳、男性
- 相談内容
- 血清クレアチン値 1.1mg/dL、 尿蛋白 4+(30 mg/dl)
一日に軽い五千歩のウォーキング、ラジオ体操、ゴルフ週一回
CKD ステージ3
心房細動、徐脈40程度
開業医にかかっているが、腎臓専門医にかかったほうが良いでしょうか。
体重 64キロ、身長169cm
- 回答
- 現時点での腎臓専門医への受診はまだ必要がないと思われます。
内服薬継続と塩分の注意だけでよいと思います。
今後、血清クレアチニンが上昇する場合(1.5近くに)やタンパク尿が増加する場合(100㎎/dl)には腎臓専門医を受診してください。
Q25
尿の潜血反応から、尿たんぱくも出始めました。このままでよいか不安です。
- 相談者
- 保存期患者、51歳、女性
- 相談内容
- 検診を受け始めて3年間尿の潜血反応が3+でしたが、そのまま放置していました。今年蛋白尿が+で腎臓内科に紹介されました。BUN18.0mg/dL、クレアチニン0.82 mg/dL、eGFR57.6mL/min、尿蛋白量0.13g/dayで、高血圧、糖尿病といった原因の分からない腎臓病と言われ、たんぱく質40g以下塩分5~6g以下の食事指導を受けました。原因が分からなくても予後はいいのでしょうか?悪いのでしょうか? 次は3ヶ月後に検査をします。それまで放っておいてもいいのか不安です。
- 回答
- 最初に検尿異常の原因が何によるかで今後の経過が異なりますので、原因の精査が必要です。が、現在診て頂いている先生が、原因がはっきりしないとおっしゃっているようなので、腎臓のエコーとかCTなどの画像診断をお受けになっておられたら異常がなかったと考えられますので、泌尿器科疾患はないと考えて良いと思います。
内科的疾患には糖尿病や膠原病など全身的な病気で腎臓に障害が来ることがありますが、そのような疾患も指摘されていないようですので、高血圧もなくまだ若いので腎硬化症(腎臓の動脈硬化で血尿はあまり出ません)も考えられません。残るのは慢性腎炎を起こしていることが考えられます。その場合、血尿は尿中の赤血球が変形しているのが見られ診断の参考になります。慢性腎炎の確定診断には腎生検が必要です。超音波エコーで見ながらマッチ棒の先くらい腎臓から組織を採取し、それを光学顕微鏡、免疫染色、電子顕微鏡などで診断します。いろいろな病型および程度があり、それに基づいて治療を行います。
頂いた病歴からは検尿異常は血尿だけだったのが蛋白尿も陽性になってきたようです。慢性腎炎と考えますと、血尿だけでは腎機能にはあまり影響しないようですが、蛋白尿が腎臓病の進行に関係していることがわかっています。データでは0.13gですのでまだ進行する状態ではないといえますが、蛋白尿が出てきたことは注意が必要と考えます。腎機能推定糸球体濾過値で57.6mlですので、年齢的には少し低いようですが、下ってきているのか、以前から変わらないのか確認しておいたほうがよろしいかと考えます。
慢性腎炎としますと病型にもより経過は様々です。腎生検の時期については、特に蛋白尿が持続して陽性になってきたら一度は腎生検をお受けになることをお勧めします。原因はともかく、腎機能に合わせた食事療法の指導もお受けになっていますので、腎臓内科医に定期的に受診され必要な検査を定期的にお受けになることをお勧めいたします。
Q26
専門医を受診したほうがよいでしょうか
- 相談者
- 保存期患者、41歳、男性
- 相談内容
- クレアチニン:0.81mg/dl 現在、治療は受けていません。
先日、血液検査で、6,7年前より指摘されている尿酸値が9.1mg/dlと高く、内科の医師から腎臓などにも影響するので治療を勧められました。尿が白く濁る症状もあり、気になっています。受診したほうがよいでしょうか? 受診するとすればどの科を受診すればよいですか?
- 回答
- 年齢、性別、クレアチニンの値より eGFR値=84.1 です。
CKDのStage2と考えられます。腎機能が少し低下していますが、今すぐ問題ありません、という状態です。
ただし、尿酸値の高い値は、将来痛風を発症する可能性があります。
最近では、高尿酸血症は腎機能を悪くしたり、痛風腎を合併することもあり、また動脈硬化を進展することもあります。尿酸高値は、食生活の改善や薬剤での治療をした方がよいでしょう。
主治医の先生のお勧めに従い、早目に腎臓内科を受診なさるのが良いと思います。
数値的には問題ないという段階でも、尿の白濁などの症状があれば、早目に受診されることは大切です。問題なしとの結果でも、今一度ご自身の日常生活を見直し、規則正しい生活やバランスの良い食事をこころがけてくださいますように。
Q30
尿たんぱくの数値、蓄尿と試験紙で大きく違っています
- 相談者
- 保存期患者、30歳、女性
- 相談内容
- 22歳の時急性腎炎と診断され、尿蛋白のがあり、3週間の治療を終え、症状が治まったのでその後気にしなくなりました。
約2年前の海外出張帰りで急性腎盂腎炎にかかり、一週間の点滴を終えて症状が治まりました。この間何会か膀胱炎になり、検尿で蛋白尿が引っかかりました。
今年に入り特に疲れやすくなり検尿したら蛋白尿が出たが、クレアチニン値及び肝臓の値は大丈夫で心配ないと言われました。入院して24時間蓄尿検査を行いました。
蛋白:0.38g/日 尿量:2600mL/日 試験紙での検尿検査(夜仕事の後)では+2か+3です。
再度検査する必要がありますでしょうか。
- 回答
- 頂いたデータ―からは血清クレアチニンが1.27㎎/dlですので推定糸球体濾過値は50.3ml/min/ 1.72m2となり、したがって慢性腎臓病のステージ3(G3a)に相当します。蛋白尿は陰性とのことですが、他に画像診断などでの異常はなかったのでしょうか。運動をなさっておられ、筋肉質の体格の方のようですが、推定糸球体濾過の計算式には筋肉量の補正は考慮されていません。
クレアチニンは筋肉の代謝産物ですので運動によって上昇し、筋肉量が多いと上昇し、推定糸球体濾過値は過少評価される可能性があります。計算式は体表面積1.73㎜2で計算されていますので、筋肉質の体格がいい人は実際の体表面積の補正が必要かもしれません。
定期的に腎臓専門医にご通院なさるのが無難だと思います。
今年の入院中の尿検査結果からは、もし過大評価(蓄尿が24時間以上行われた、などの理由で)されていないのであれば、蛋白尿の正常値が一日0.15g未満(日本腎臓学会編 CKD診療ガイド2012)とされていますので、分類上「軽度蛋白尿」に相当し、正常とは言えない、つまり慢性的な腎臓病が存在する可能性が否定できません。
一方試験紙法によって尿蛋白が2+とか3+というのは、上記蓄尿時の尿蛋白と比べ、ざっと3倍から10倍に相当する量であり、この食い違いは理由が二つ考えられます。ひとつは検査のタイミングがお仕事の後の夜であることにより、起立性、または運動性蛋白尿、水分摂取が少なく濃縮した尿であるなどの要因が加わっていること、もうひとつは経過中に尿蛋白が増加したことです。
また一般に女性の方が男性より膀胱炎などの尿路感染を来しやすいのは事実ですが、余り繰り返す場合は、尿路系の異常など泌尿器科的な原因がないか検査をうけられる必要があるかもしれません。
なお倦怠の自覚ですが、腎臓の機能に問題がなければ、現在の尿蛋白だけでは説明が難しいと思われます。
Q17
自己流の食事制限を続けています。やめた方が良いでしょうか?
- 相談者
- 保存期患者、82歳、女性
- 相談内容
-
腎硬化症と診断されました。定期的に検査をしていますが、血液検査の数値が悪く、透析に発展するのではと心配しています。現在、血清クレアチニンは1.8前後です。
主治医の診断は、透析にはならない、食事制限もしないでよいという診断です。
食事制限は必要なく透析の恐れはないのでしょうか?自己流の食生活を続けていますがやめたほうがよいでしょうか?(一日蛋白質30g以内という食事をしている)
- 回答
-
女性、年令、Cr値より現在の推定糸球体ろ過量を求めると、約21min/ml/1.73㎡となります。約1/3程度の腎機能障害です。会社に例えるなら、定員100名の社員が約30名に減少している状態を想像してみてください。その会社はどうなると思いますか?会社にやってくる仕事量が変わらないとすれば、社員の数が1/3ですから、一人あたりの負担量は3倍に増加しますね。そんな過剰状態が長く続くと、社員は過労で病気に倒れるか、他社に転職するでしょう。ますます、社員は減少し、遂には会社が存続できないほどになりますね。
一般に腎機能が1/3以下に低下すると、このような理屈で進行性に腎機能障害が進みます。今のあなたの腎機能は、丁度、そのギリギリの付近といえます。将来的に透析に絶対進まないとは言えないところでしょう。例えば、何か大きな病気を合併すると、痛んだ腎臓には大きな負担となって機能低下が生ずるかもしれません。
今できることで大切なことは二つあります。一つは血圧を厳しくコントロールすることです。家庭血圧が良い値になっているかどうか、1日3回測定して確認しておくことです(もちろん主治医の先生にお伝えすること)。会社の例えで言えば、作業環境を良好に維持することに該当します。残存腎機能への影響が一番大きいと思います。
第二には、社員の仕事量を減らすことです。腎臓の仕事は多々ありますが、タンパク質の壊れたもの(=尿毒素)を体外に排泄することが主な仕事です。ですから、適切にタンパク制限を行えば、社員の過剰負担を軽減できます。低タンパク食療法は有効です。ただし、注意が必要です。タンパク質を制限することに気を取られて、カロリー摂取量が減ってはいけません。十分量のカロリー確保はとても大切です。どの程度のタンパク制限を行うべきかは、個人差が大きく、食事習慣や、合併症、腎不全の原因疾患や、その方の活動量など、総合的に判断する必要があります。今のあなたに適切な栄養処方箋がどのくらいなのか具体的にご返事することは控えたいと思います。主治医の先生にご相談してみてください。血圧と食事療法を上手に管理できれば、透析へのリスクは随分と減るかもしれません。ただし、低タンパク食療法は高度に専門的な治療であり、もし、主治医の先生があまり詳しくないのであれば、良い先生をご紹介いただいてはいかがでしょうか。