新しい透析医療の考え方
二つの透析
腎機能が10%を切るか、eGFRが10ml/分未満、クレアチニンの検査値が8.0mg/dlを超えると、失われた腎臓の機能を補うため、また腎機能の検査値が上記値に達しなくても、むくみがひどく心不全を起こす場合は透析療法もしくは腎臓移植が検討されます。
透析療法には腹膜透析(PD)と血液透析(HD)の二種類があります。最近では透析を行う前に腎臓移植を行う未透析移植が23%あり、移植直前の透析のみも含めると40%で、長期間透析を行って移植するより成績は良いと言われています。
腹膜透析(PD)は、内臓を守る生体膜である「腹膜」を利用して、血液透析(HD)は、体外循環によって透析器(ダイアライザー)を通して血液をきれいにする方法です。
腹膜透析(PD)は自宅や職場で行える在宅医療です。血液透析(HD)は医療施設へ通院して行う医療です。最近では自宅で血液透析(HD)を行う在宅血液透析(HD)という方法もあります。
透析療法は、一生続ける必要があります。また、日常生活に深くかかわる治療ですので、二つの透析双方の利点と欠点をよく理解したうえで、患者さんの病態と生活スタイルに合った治療選択を行うことが推奨されます。
透析が必要、と言われると暗い気持ちになり、誰しも導入を一秒でも先延ばしにしたい、と思うものです。けれども透析技術は日進月歩で進歩していますし、様々な治療の選択肢も増えています。透析療法に関する知識を深め、透析を明るく元気に毎日をおくるための治療として捉えなおして、積極的に治療生活に向き合うことが大切です。
透析療法には腹膜透析(PD)と血液透析(HD)の二種類があります。最近では透析を行う前に腎臓移植を行う未透析移植が23%あり、移植直前の透析のみも含めると40%で、長期間透析を行って移植するより成績は良いと言われています。
腹膜透析(PD)は、内臓を守る生体膜である「腹膜」を利用して、血液透析(HD)は、体外循環によって透析器(ダイアライザー)を通して血液をきれいにする方法です。
腹膜透析(PD)は自宅や職場で行える在宅医療です。血液透析(HD)は医療施設へ通院して行う医療です。最近では自宅で血液透析(HD)を行う在宅血液透析(HD)という方法もあります。
透析療法は、一生続ける必要があります。また、日常生活に深くかかわる治療ですので、二つの透析双方の利点と欠点をよく理解したうえで、患者さんの病態と生活スタイルに合った治療選択を行うことが推奨されます。
透析が必要、と言われると暗い気持ちになり、誰しも導入を一秒でも先延ばしにしたい、と思うものです。けれども透析技術は日進月歩で進歩していますし、様々な治療の選択肢も増えています。透析療法に関する知識を深め、透析を明るく元気に毎日をおくるための治療として捉えなおして、積極的に治療生活に向き合うことが大切です。
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変わりつつある透析医療
2017年末で、日本の透析患者さんの数は334,505人、毎年8,000~9,000人ずつ増加しています。そんな中、透析療法をめぐる状況は、近年大きく変化しています。2009年には、腹膜透析(PD)独自の透析導入基準も作成されました。
一般に腹膜透析(PD)では残存腎機能の保護作用と治療生活のQOL(患者さんの生活に対する満足度)が高いといわれています。
残存腎機能
残存腎機能とは、その名の通り、患者さん自身の残っている腎機能のことです。腎不全となり、腎臓のはたらきが10%以下に低下しても、腎臓は老廃物や水分の調整、ホルモンの働きなど、生体を維持するための機能をわずかながらも継続して保っています。これらの機能が保たれていることは、治療を行うに当たって大きなメリットがあると考えられています。腹膜透析(PD)では、この残っている腎臓の機能を保護する作用が血液透析(HD)に比較して高いと考えられています。残存腎機能を大切にし、毎日連続的に緩やかな透析を行える腹膜透析(PD)は身体に優しい透析であるとも言えます。残存腎機能とは?
これまでは、透析導入前の保存期の患者さんが、透析が必要となった場合、腹膜透析(PD)か血液透析(HD)のどちらかを選択する、というのが一般的でしたが、2009年の腹膜透析(PD)の導入基準では、残存腎機能の保護の効果をいかすため、腹膜透析(PD)から透析の導入を行う腹膜透析(PD)ファーストという考え方がとりあげられています。
新しい透析医療の考え方
治療生活のQOL(患者さんの生活に対する満足度)
腹膜透析(PD)は在宅で行う治療です。さらに日常生活の自由度を高めるため、夜間の透析液の出し入れを器械で行うAPDという方法もあります。仕事をこれまでと同様に続けたい患者さんや、在宅で治療を行いたいという患者さんに適しています。高いQOL(患者さんの生活に対する満足度)が得られる治療法です。
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