日常生活での注意
既に慢性化した腎不全が、すっかり元通りの働きを取り戻すことはありません。けれども、きちんと治療を行うことで、病気の進行を緩やかにすることは可能です。腎臓病と診断されたら、きちんと通院し、腎臓の状態を正確に把握して、急激に悪化する危険を避けることが大切です。通院での治療を受けないで放置された場合には、緊急で、透析が必要となることがすくなくありません。そのような場合には、全身の合併症などが、生命予後に大きくかかわる場合があるため、できうる限り避けたいものです。
健康診断の結果で(たんぱく尿など)腎臓の病気が疑われる場合には、必ず医療機関へ足を運びましょう。
腎臓病の治療は、毎日の生活の中で、いかに腎臓に負担をかけずに過ごすかが大変重要になります。治療にあたって、日常生活で注意すべき4つのポイントがあります。
過労を避け、規則正しい生活をおくる
睡眠不足や不規則な生活は腎臓に負担をかけます。身体への過剰な負担を避けるためにも、規則正しい生活を心がけましょう。
過労を避け、規則正しい生活をおくる
ストレスは腎臓への血流を低下させることなどから、腎機能の低下を招きます。趣味の時間をもつなどして、なるべくストレスをためないようにしましょう。身体を動かしすぎない
過度の運動は、腎臓に負担をかける可能性があります。このため、腎臓病の程度によっては運動の制限が必要になってきます。腎臓病の原因疾患や進行度によって、運動の制限は異なります。
適度な運動は体力を維持するためにも必要ですので、実際にどの程度の運動をすればいいのか、主治医や看護師など、医療スタッフに相談するようにしましょう。
主治医の指導に従い、疑問点があれば相談する
主治医から処方された薬はきちんと服用しましょう。腎臓には体内から薬を排泄する働きもあります。進行した腎機能障害がある場合、処方量が通常の量と異なる場合もありますので、市販薬を飲む場合には、必ず主治医の了解を得てから服用しましょう。処方された薬の作用や病気の状態など、何かわからないことや心配ごとがあれば、主治医や看護師など、医療スタッフに相談してください。日常生活の注意点や今後の治療選択、ひいては費用のことなど、有用なサポートが得られるはずです。